あたまに花をさかせる

楽しかったことを書く

R5.2.16 美しい物語「舞台刀剣乱舞禺伝 矛盾源氏物語」

美しさが極まっていた刀剣乱舞!目の保養だったー。美しくてかっこよかったー。

stage-toukenranbu.jp

2月16日 オリックス劇場 夜公演

 

女性が演じる刀剣男士

まず、今回の公演での特徴だから語りたい!めっちゃ良かったー!美しさと優雅さに特化した刀剣男士たちが織りなす物語って感じで、胸躍る舞台体験でした。

あのねー、私自分の感覚に驚いたとこがあって、今回刀剣男士に対して不埒な思いがわかなかった。端的に言うと、えっち!って思うタイミングがなかった。これは、肌の露出がないせいかもしれないんだけど、他の刀ステだと胸がざわざわしてぐぅってなる場面がいっこはあるんだけど、今回はそれが、美しいー!ってときめきに置きかわっていた。恋に恋するような純粋な胸の高鳴りを感じましたね。

 

ステージのかっこよさ

舞台いっぱいに、源氏物語がかかれた大きな布が登場人物たちを絡め取るように動いて、わー!物語に取り込まれてる!って視覚的にわかりやすい演出が最高にかっこよかった。

あと十二単を着た女性たちの群舞が目に鮮やか。こんなたくさん十二単着た人見ることないとおもった。禺伝はとにかくあらゆるものが美しい。目にするだけでうっとりした。源氏物語に登場する女性たちがメインテーマにのって次々と躍り出てくるのも最高に綺麗だった。あの群舞だけでももう一回見たい。

そして、その女性たちに囲まれて凛と立つ光源氏のきらめきと美しさがすごかった。光り輝いていた。作中に自分で自分の美しさを自覚している発言があるんですけど、自覚してないほうが罪なレベルで美しかった。

作中の楽曲もさー、和風で雅できれいだった。穏やかな曲がおおかったので、しっとりとしたお話の雰囲気に没頭できた。ほんとなにもかもが美しい

 

刀剣男士たちと印象にのこった場面

一文字則宗ですよ。一文字則宗

御前はそもそも男装の麗人が演じてもかっこいいだろうな、というのが画像から推察可能でしたけど、目の前に現れると、まさにそのとおりで美しさとかっこよさがほとばしっていた。

女性が男性を演じてるのを見ているときに、個人的に感じることなんですけど、男性がもっている男っぽさを、女性が演じる場合は意図的に加えて演じているから、0にもできるし100にもできるって印象がある。自然ににじみ出る男っぽさ、とはいかないけど見せたいように見せれるのが強さだと思ってて、御前はそれがしっくりきてた感じがした。えぐみのない男性(女性的ではない)。神様だけど無性ではなくてきちっと男性なんだけど男性性のうち御前がもっていてほしい雰囲気だけ抜粋しましたって感じがした。つまりめちゃ上品でかっこよかったですってことです。

沖田の刀、という創作上の物語の逸話を持っている一文字則宗は、物語の登場人物がもつ逸話の話である今作にぴったりだった。一文字則宗は物語を愛しているし、物語によって一文字則宗を愛した人間のことを愛しているので、飄々としたじじいムーブのわりにめちゃくちゃ愛に溢れている人なんだよね。

そんな一文字則宗が物語の生みの親である紫式部を抱きしめるの最高だった。物語の登場人物は話の都合で不幸にされたり死んだりするので、登場人物から紫式部は恨まれたりもしたんだけど、なんだろ、そんな紫式部も御前は愛してるし、また物語に翻弄される登場人物のことも愛してるんだよ。

回転しながら登場したシーンのかっこよさ、やばいので配信か何かでみてください。

歌仙兼定と大倶利伽羅

物語の中盤で、通常の歌仙兼定と大倶利伽羅とは違う逸話を付与された実験個体であることが明らかになる。SFだ!!!ときどき忘れてるけど刀剣乱舞、SFだったわ。

この設定、わくわくしましたね。特に舞台刀剣乱舞の刀剣男士たちは、物語によって存在してありかたが定まっているようなので、じゃあ、別の逸話を付与したらどうなるの?というのが見れたのは楽しかった。

歌仙兼定細川忠興ではなく細川ガラシャの刀であるという逸話がついて、大倶利伽羅に伊達の刀ではないという逸話がついてしまうと、二人があまりいがみ合わなくなるのが面白いところ。細川と伊達という強い関係性があってはじめて、気が合わないんだけどお互いを意識せずにはいられない歌仙兼定と大倶利伽羅のありかたが生まれるのですね。

歌仙兼定、美しかった。キャラデザが美しいんだけど、源氏物語のなかにいる歌仙、すごく美しかった。紫の髪の毛がきらきらしてほんときれい。

 

山鳥毛と南泉と姫鶴一文字

山鳥毛は足が長いので殺陣がはえてよかった。御前と背中あわせで戦うとこ好きすぎた。太刀だから刀も長いし、長い脚から繰り出される足技が見事だった。山鳥毛はぜったい堅気じゃない雰囲気と穏やかな雰囲気を両立してほしかったので、素晴らしい塩梅に惚れ惚れしました。声に最初違和感あったけどすぐに慣れた。ゲームの井上和彦ボイスに馴染みすぎてたからと思います。

 

南泉一文字は圧倒的にかわいい。今回、大人な刀が多いので若い衆感満載の南泉一文字は話に勢いをつけるのにぴったりだった。

人妻に夜這いする光源氏につっこみをいれていた場面が大好き。そのあと歌仙が「浮気を受け入れてほしい」って話をしかけて「いやだめだ」って撤回していたところも含めて大好き。立体化されたすべての南泉一文字に感じることだけど、柄シャツがほんとかわいい。つやつやな生地が良い。売ってくれないだろうか。

 

姫鶴一文字は想像していたよりずっと優しくてちゃんと戦ってくれるんだなという印象があった。髪の毛が長いので戦闘シーンが華やかで好き。古今伝授の太刀にも感じた感情。

 

歴史上の人物(源氏物語の人物)

光源氏を筆頭に魅力的な人物が多くて、刀剣男士たちとおなじくらい好きになってしまった。

光源氏の戦闘衣装、まじかっこよかった。正体は光源氏の役割を演じている一般平安人なので戦の経験がないから、どの時代の服ともいいがたい格好だったけど、まっしろな衣装は美貌を明らかにして、まじで美しかった。光る君だった。

 

六条御息所が好きすぎて困る。初めて登場したときの鮮烈な美しさが印象的。はっきりと自分の主張を口に出すところ大好き。気の強い美人っぽいお顔も大好き。刀剣男士とあれほどはっきり敵対した女性って初めてだたので(というか女性と刀剣男士が絡むことがなかったんだけど)胸が踊りました。

 

小少将の君がすごいパワフルでにこにこした。コメディリリーフを一手に担ってくれていて、物語に勢いがあるし楽しく進行していったのは小少将の君のおかげ。コメディを担当するひとは間とテンポを支配しないといけないからすっごく難しいと思うけど、さすがの演技力でたくさん笑わせてもらいました。小少将の君がいなかったらしっとりしすぎちゃうところだった。大好き

 

まとめ

いつもの舞台刀剣乱舞の本丸とは違う本丸のお話だったので、禺伝のなかで完結していてよかったです。広がっていく物語もいいけど、ときどきは始まりから終わりまでを見てすっきりした気持ちになりたい。舞台刀剣乱舞という世界のギミックはまだなぞなところがあって、三日月の帰還によりそれは解明するのかなと期待しています。次は単独行だ!

 

女性が演じる舞台刀剣乱舞、美しくてきらびやかでしっとりしていて感情がわーって共鳴する素敵な作品でした。見てよかった!まんぞくです!